アレクサンダー・テクニークとは?

さまざまな芸事で「基本姿勢とは自然体だ」といいますが、
私達の身体、意識、脳には、いろんな癖や習慣が染み込み、
自然体を会得するのは大変です。

脳や意識で、すでに持っている癖や習慣が、身体の不必要な緊張や固定したパターンの動きをつくり、
                   自分のしたいことの邪魔をし、
                   更には、こりや痛み、その他の不快症状となって現れます。


すでに持っている癖や習慣は、身体と意識のズレからおこり、
ズレは、ストレスや過去の経験や思い込みにより起こります。



アレクサンダー・テクニークの教師は、言葉で意識に働きかけ、手で軽く身体に触れることによって、
身体と意識のズレに気づき、事実とは違う認識や矛盾を整理し、
脳と意識と身体がうまく調整されるのを助け、
ズレを自分で減らしていけるよう、指導します。


そして、日常レベルでの「心・技・体の一致」を目指します。

<アレクサンダー・テクニークを学んだ人たち>

ポール・ニューマン(アカデミー主演男優賞 受賞俳優)
ポール・マッカトニー(ミュージシャン)
キアヌ・リーブス(俳優)
スティング (ミュージシャン)
ニコラス・ティンバーゲン(ノーベル医学生理学賞受賞 動物行動学者)
鈴木重子 (日本ジャズヴォーカル大賞・新人賞 歌手)
ロビン・ウィリアムズ(アカデミー助演男優賞受賞 俳優)
ジョージ・バーナード・ショウ (ノーベル文学賞,アカデミー脚本賞受賞 劇作家)

<アレクサンダー・テクニークを取り入れている学校>

ジュリアード音楽院
ニューヨーク・アクターズ・スタジオ
ワシントン大学
英国王立演劇アカデミー
ロンドン音楽演劇学院
オーストラリア国立演劇学院 など

Q&A

注意事項

・ ここでは、多くのレッスン経験や海外からの情報から述べていますが、レッスンの効果については、個人差があることをご了承下さい。
・ 治療的効能の報告は多々あり、医療と協力関係にある国もありますが、アレクサンダー・テクニークは、人を、身体と意識と脳の総合的システムと捉え、そのシステムを効率よく使うための、「教育である」という立場をとっています。
・身体上不安なことがありましたら、医療施設での診察をお勧めします。

◆アレクサンダー・テクニークについて

1.アレクサンダー・テクニークって何ですか?

俳優だった創始者F(フレデリック)・M(マサイアス)・アレクサンダーが、医者にもわからぬ原因で失った声を、取り戻す過程で見つけた、人の身体を、最善に機能する状態へと導くための方法です。
100年の歴史があり、近年、科学的にもその真価がますます立証されています。

よく知られているボディーワークやセラピー、リラクゼーションのうち、今のところ似ているものは無いと思います。ですので「このようなもの」とイメージするのはとても難しいです。「自分」という「達人」になるための訓練だと思ってみて下さい。

どんなものか知っていただくための、トライアルレッスンがありますので、まずは是非、体験してみて下さい。

1-1.リラクゼーションの一種ですか? 姿勢のトレーニングですか?

レッスンの結果、リラクゼーション的経験があったり、姿勢がよくなったりすることは、とても多いです。痛みに対してもとても効果があります。しかしレッスンの焦点は常に、表面に見える結果の奥にある、「本当の原因」に向けられます。

1-2.他のボディーワークと呼ばれているものとの違いはなんですか?

ここでは、身体と脳と意識を同時に扱い、そのからくりを説明しながら体験を伴うレッスンをします。エクササイズや体操や、横になってするような特殊な状況だけではなく、日常生活の所作の中で、いつでも自分でできるよう、レッスンしていきます。

2.どのような方がレッスンを受けていますか?

年齢、職種、問わず、どんな方でも受けていただけます。年齢的に遅すぎる速すぎる、音楽やスポーツ、何か専門的にやっている人が受けるもの、という制限はありません。
健康状態などご心配な場合は、事前にご相談ください。

◆レッスンについて

1.レッスンでは具体的にどんなことをしますか?

1-1.全体としては…

アレクサンダー教師は、会話することで意識と脳に働きかけ、身体に軽く触れることで体験を促します。解剖学的な説明や、脳と意識と身体のからくりを説明しながら、日常の基本的な動作からレッスンしていきます。

1-2.受講生が興味あることを・・・

受講生が興味あることを、レッスンします。例えば、楽器の演奏や、スポーツの動き、字を書くこと、重いかばんを持つこと、掃除機をかけること、人と話すこと、歯を磨くこと・・・特殊なことも、日常のあらゆる所作も、レッスンすることができます。また、身体的動作だけでなく、苦手なことに取り組むことや、心理的な状況をレッスンすることもできます。

2.決まったエクササイズがありますか?

2-1.無形が型

レッスンの形は、決まっていません。基本であり大事なこととして、人の基本姿勢である「立つ・座る・歩く・横たわる」という動きは、繰り返しレッスンしますが、それさえも、決まったやり方があるわけではありません。

2-2.個々に合わせて対応

受講生個々のくせや状況、興味のあることに照らし合わせ、最善と思われるやり方をその場で見つけていきます。受講生に効果的と思われる動きがあれば、エクササイズとして提案することもあります。

3.はじめてのレッスンの時には、何か用意するものはありますか?

(参照:1.レッスンでは具体的にどんなことをしますか?)
初めてのレッスンでは、導入と基本に十分な時間を取りますので、特にありません。
2回目からは、受講生が関心のあることに焦点をあてていきます。必要な道具があれば、お持ち下さい。レッスン教室にある道具であれば、お貸しすることもできますので、お尋ね下さい。

4.どれくらいの頻度で、レッスンするのが効果的ですか?

4-1.初めの頃は…

できるだけ間隔を詰めると、より効果的です。あまり間が空いてしまうと前回したことをすっかり忘れてしまい、かえってもったいないでしょう。次のレッスンまでの間が、2週間以上空かないことをお勧めします。詰める分には、いくら詰めていただいても結構です。
もちろん、それぞれの状況があります。無理はなさらずに。

4-2.レッスン経験が長くなってきたら…

経験を積んでいけば、後は、月に一回ペースや、もう少し間隔を空けてもいいでしょう。また、しばらく間を空けていても、何か自分なりの課題が出てきた時に、そのことに焦点を合わせて数回詰めて受講するのもいいですね。アレクサンダー教師とご相談下さい。

5.個人レッスン、ペアレッスン、グループレッスン、どのように選ぶといいのですか?

5-1.レッスンの種類と特徴

どちらも違うメリットがあります。受講生が心地よくレッスンを受けることができる形態を選んでいただければと思います。

5-2.トライアルレッスンって何ですか?

「レッスンの種類と特徴」のページをご参考にどうぞ。
気心知れたお友達と一緒だと、安心ですし、楽しいですね。

6.本で読んだ知識とレッスンで体験することに、違いはありますか?

本を読むのと、実際にレッスンを受けるのとは、まったく違います。書籍は、レッスンでの経験を理解し補強するための物と思っていただいていいでしょう。関連書を読んで興味をもたれた方は、ぜひレッスンを受けてみて下さい。

7.先生なしで一人でもできますか?

レッスンの目的の一つは、自分一人でできることを目指しています。ですが、レッスンの初期段階では誤解や勘違いが多いですし、次のレッスンまでの間にわからなくなってしまうことも多々あります。
レッスンに来て、誤解や勘違いを修正し、さらに体験を積み、レッスン後は自分で実践し、そこでの体験や湧いてきた疑問を、次のレッスンのベースにできると、確実に経験を積むことができます。

8.O脚や姿勢の悪さに、効果はありますか?

O脚やX脚、姿勢の悪さは、機能と構造にどこかで無理がかかっている結果、表面に現れていることがほとんどです。くせの強さや取り組み方によって、思いのほか速く効果がみえる場合も、十分に時間を必要とする場合もありますが、効果はあると考えています。

9.楽器を演奏していますが、レッスンを受けるとどのような効果がありますか?

9-1.音の変化

楽器に触れ、支える身体に余計な力みや無理がかかっていると、音が曇り、弱く、広がりません。身体の力みや無理をしていることに気づき、改善することで、音がクリアになり、表現が明晰で豊かになります。

9-2.身体の楽さ、ケガの予防と痛みの軽減

身体への負担を軽減するので、楽になり、長時間の演奏での耐久力が増します。それは同時に、演奏による故障の軽減と予防になります。

9-3.プレッシャーやアクシデントへの対応力

身体が楽になることは、心身を安定させ、ゆとりを生みます。ゆとりは必要な冷静さを併せ持ち、正確な状況把握、瞬時に的確な判断をし、決断することを助けます。つまり本番でプレッシャーのかかる状況や、アクシデントが起こったときにも、柔軟に対応することができるようになっていきます。

10.ダンスやパフォーマーなど、身体を動かす時にどのような効果がありますか?

10-1.動きがシャープになり、表現が明確に豊かに

ポーズや動きが、楽にできます。動きはシャープになり、より微調整が利くようになり、その結果、表現が明確で豊かになります。

10-2.眠っているポテンシャルを発揮

ダンサーやパフォーマーの多くが、自分のウィークポイントを知っているがために、無意識に身体をパーツに分けて考えている傾向があります。本来の身体はパーツでなく全体として認識され機能することで、眠っているポテンシャルが開花していきます。

10-3.周りとのバランス、空間の掌握、変化の対応力

動くことが少しでも楽になると、動きが明確になり、本来したいはずの表現の領域へ、もっと注意やエネルギーを向けることができます。これは、瞬間の変化への、柔軟な対応力、表現力、周りとのバランスやタイミング、空間の掌握に影響します。

11.楽にできるというのは、「努力するな」ということですか?

人が「努力」と思っていることは、したいこと、出したい結果にはつながらない部分で、消耗している割合が多いのです。ここで学ぶことの一つは、努力する部分、方向性をかえるということです。

12.各業界のプロが絶賛していると聞きましたが、本当ですか?

世界中で、演奏家、オペラ歌手、俳優、ダンサー、アスリート、さまざまな分野の方たちがレッスンを受けています。

12-1.スポーツ界

1950年代すでにオーストラリアでは、オリンピックコーチが取り入れ、選手は数々のメダルを取っています。他にも海外で取り入れているのは、馬術、水泳、テニス、陸上、ボート、多くの競技が挙げられるでしょう。

12-2.施術、医療、介護

マッサージ師や、他さまざまな施術家の方で、学ぶ方も多く、海外では国によって、総合病院でレッスンを受けられたり、クライアントにアレクサンダー教師を紹介したりします。2008年夏、英国医学雑誌に、慢性的な腰痛に効果があるとの論文が載りました。
マッサージ師、施術家、医師や看護士、理学療法士でありながらアレクサンダー教師の資格を取得する方も多くあります。
また、介護をする立場、される立場、双方にとってもよいものです。
2008年8月19日付け 英国医学雑誌British Medical Journal
「アレクサンダー・テクニークは慢性的な腰痛に長期的な効果がある」
http://www.bmj.com/cgi/content/full/337/aug19_2/a884

2008年10月9日付け 日本の医療系新聞Medical Tribune
上記調査結果の概要を記載
http://www.alexandertechnique.co.jp/modules/contents/index.php?content_id=135

12-3.企業で導入

ヨーロッパのバス会社では、運転手の健康と安全運転のために取り入れていますし、2008年夏、スイスのアーミーナイフの会社からは、5年間導入した結果、生産効率が40%上がったと報告がありました。
ビジネスマンたちもレッスンを受けています。相手に与える第一印象や、話し方は、仕事の大事な決め手になります。